おつかれさまです。あきおです。
本日は、CIDR(Classless Inter-Domain Routing)についてご紹介します。
ネットワーク構築をするには、IPアドレスについて理解する必要があります。
IPアドレスは32ビットで構成され、ネットワーク上での「住所」に相当します。
その表記方法には、CIDR表記とサブネットマスク表記と呼ばれる、2つの表記がありますよね。
この違いについてまとめるのが今回の焦点です。
CIDRとは

IPアドレスを2進数で表記したとき、「ネットワーク部のビット長」を「/ビット長」で示す方法です。

ネットワーク部のビット長を「/16」とすると、ネットワーク部は「192.168」に固定されます。

固定されていない右16桁分(ホスト部)が有効なIPアドレスとして活用できます。
今回の場合、192.168.0.0〜192.168.255.255となり、IPアドレスを65536個(2の16乗)設定(*)できます。
これらネットワーク部とホスト部を組み合わせることで、ネットワークの住所を表しています。
冒頭に記載した通り、CIDR表記は住所を表すための1つの表記なのです。
各CIDRブロックでの有効なIPアドレス数
AWSでIPアドレスを設定した場合の一覧を下記にまとめました。
CIDR | 有効IPアドレス数 |
---|---|
/16 | 65531 |
/18 | 16379 |
/20 | 4091 |
/22 | 1019 |
/24 | 251 |
/26 | 59 |
/28 | 11 |
AWSの場合、AWS管理IPアドレスの5つを引いた数が有効なIPアドレス数となっています。
下記がAWS管理IPアドレスの一覧です。
ホストアドレス | 用途 |
---|---|
.0 | ネットワークアドレス |
.1 | VPCルータ |
.2 | Amazon提供のDNSサービス |
.3 | AWSで予約されているアドレス |
.255 | ブロードキャストアドレス |
(/24)を例にあげています。ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの他に、AWS管理IPアドレスがあることがわかります。
AWS VPでは/16 ~ /28のCIDR範囲を使用でき、/28を選ぶと11個しか有効なIPアドレスを設定できません。
IPアドレスの範囲は今後の拡張も踏まえ、十分な余裕がありつつ、多すぎないレンジを指定する必要があります。
サブネットマスク表記との違い
CIDR表記についてまとめてきましたが、簡単にサブネットマスク表記についても紹介します。
サブネットマスクは、ネットワーク部のビット長を2進数の「1」を並べ、残りは「0」を記述した表現です。

「192.168.0.0/255.255.0.0」と「192.168.0.0/16」は同じ意味になります。
まとめ
CIDR表記やサブネットマスク表記は少し難しいと思っていましたが、
単純に考えると「先頭からいくつ分のIPアドレス範囲を示しているか」を示す表現方法にすぎないことがわかりました。
AWSのIPアドレス設定においても、基本的なネットワーク知識を抑えていれば問題なさそうです。